お知らせ
抜歯について
抜歯の基準
問題がある歯を抜歯すべきかどうかは、様々な局面で歯科医を悩ませます。歯の保存にこだわって、結局短期間で抜歯となり、それまでの労力と時間はなんだったのかと、これまた自責の念にかられることがあります。
「どんな場合が抜歯の基準に当てはまるのか」についていくつかの例を紹介します。
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限界である歯(ムシ歯や歯周病の進行による)
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親知らず
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矯正治療のため
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口腔内の粘膜を傷つけているような歯
当院の抜歯の基準は、
①押して沈む歯
②割れてしまった歯
無理に歯を残すことで、患者さんが様々な不利益をこうむることがあることを知って下さい。十分な説明を受けた上で、個人的には自分の責任で、最終判断をするべきだと考えます。
①骨髄炎(痛くもかゆくもなく、骨が腐っていく)
骨髄炎については、歯科医師も知らないことがあります。最悪、一生痛みと付き合うことになり、鎮痛剤や抗生剤を飲み続けることとなります。また、顎の骨を手術で削ることもありえます。
②周りの骨が炎症を起こして吸収していき、将来入れ歯やインプラントを作製することが困難となる(痛くもかゆくもなく、骨が溶けていく)。
その結果長期間咬むことができなくなる。
③無理に残した歯で食べることができないため、片側でのみ食べることになります。消化に悪い上、頬や舌を咬みやすくなり、ストレスでつらくなります。
◎実際の臨床では、患者さんの理解が得られず、歯の延命処置を行うこともあります。
◎歯を抜くべきかどうかは、多面的な方向から抜くべきかどうかを判断することが多く、歯科医師それぞれが日々勉強することになります。
◎悩ましいことに、押して沈む歯や、割れた歯であっても助けられることもあります。