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2009.09.17
未分類

高血圧症を放置しないで長生きしましょう。

1.高血圧症とは?

少なくとも2回以上の異なる受診時(外来)での血圧が、上(収縮期血圧)が140以上、あるいは下(拡張期血圧)が90以上の場合を高血圧症と診断します。

以前は病院で測った、「外来血圧」で「正常血圧」と「高血圧」の2つに大きく分けられていました。しかし、家庭用血圧計の普及にともない、血圧にはさまざまなタイプがあることがわかってきました。高血圧の主なタイプは大きく次の3つに分けられます。

(1)  高血圧

外来血圧と家庭血圧がともに高い状態です。

(2)  白衣(はくい)高血圧

家庭血圧は正常なのに、緊張などにより外来血圧が高くなるタイプです。すぐに治療を受ける必要はありませんが、白衣高血圧の約30%が将来本当の高血圧に移行するといわれており、経過観察が必要な状態です。

(3)  仮面(かめん)高血圧

昼間に測る外来血圧は正常で、朝や夜の家庭血圧は高血圧になります。治療が必要な状態です。また、血圧を下げる薬を飲んでいても、薬の効果が夜間は続かず、実は寝ている間は高血圧症であった(まさに高血圧症が隠れていた = 仮面高血圧)などの報告もみられ、見逃されやすい危ないタイプです。

2.なぜ放置してはいけないの?

高血圧症には自覚症状がありませんが、放置すると血管が傷つくことで血管の弾力性が失われて、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化が進むと血管がつまり破れやすくなって、心筋梗塞、脳卒中や腎疾患といった命にかかわる病気を引き起こしやすくなります。

3.高血圧にはその他に、30~50歳代に起こる悪性高血圧があり、これは治療を行わないと1年以内の生存は難しいといわれています。さらに、甲状腺、副腎やすい臓の腫瘍性病変(できもの)による高血圧もあり、定期健康診断で高血圧を指摘された方はお医者さんによる精密検査を受けることをおすすめします。なお現在では、高血圧を、低リスク、中等リスク、高リスクの3つに区分してそれぞれの区分にあった治療方針を決定しており、病院ではより効果的な治療法を提案してくれることと考えます。