お知らせ
~ 平成23年度 ごあいさつ ~
日々の臨床現場には、「熱が下がりません」「やっぱり痛むのです」「明日までに何とかしてほしい」という患者さんの訴えや願いがあふれています。
一方で、「治療はすべてを尽くしているが時間を待つしかありません。」「調べようがないので聞いてあげるしかない」「私が治しているのだろうか?」「患者さんが治っているのだろうか?」と思い悩む医者の姿が目に浮かびます。
クリニック・イン・ザ・モーニングの内科医師・岡田先生から聞いた話です。
歯科医師はどうでしょうか?歯科の臨床現場では、直す(被せたり・詰めたりなどの機能回復・修理)と、治す(歯周病・虫歯や顎関節症などの病気の治療)が混在しています。
「病気は治らない・付き合うものだと考える。」「とにかく予防で通院してもらい満足してもらう。」「とにかく歯を削らない・虫歯もほどほどに削って様子を
みる。」そう考えると気が楽になるような言葉がささやかれます。これも、直すと治すが混乱していることから生じた苦肉の策なのかもしれません。
本年も、「直す」と「治す」を区別して患者さんに説明し、直すではなく、治す方向で臨床に当たりたいと思います。もちろん治らないこともあり、はじめに述
べた、医者の悩みを味わうこととなります。しかしながら、歯科医師は、職人としての直す喜びも感じることができるやりがいを感じる仕事だと思っています。
今年は、もっと打たれ強くなりたいものです。
皆さんにとって、よい1年となりますように。